本記事ではこういった方向けに、現役Webマーケターである僕が、Webマーケティング会社の種類を徹底解説していきます!
専門用語はなるべく使用せずにわかりやすく解説するので、ぜひ参考にしてください。
目次
僕の経歴
- 大学卒業後にメガバンク入行。20代後半で未経験からECベンチャーのWebマーケターになりました。
- 現在は事業部のヘッドとして、戦略企画から施策の実行まで担当しています。
1. Webマーケティング会社の種類
Webマーケティングの会社は大きく分けて2種類、事業会社と支援会社です。そして事業会社には、EC企業とメディア企業があります。
EC(E-Commerce)企業とは、Web上で商品やサービスを販売する企業のことです。ネット通販やオンラインストアなどと呼ばれたりします。
メディア企業とは、いわゆるWebメディアで、自社商品は持たずに主に紹介手数料や広告費で稼いでいる企業です。
支援会社とは、事業会社のWebマーケティングを支援する会社です。具体的には、Web広告運用やSEO対策などを受託しています。
ちなみに、Webマーケティングが求められるようになった理由は、ECが誕生したからです。
ネット上でモノを売りたい人が、どうやったらWebで集客できるかを考えた結果、Webマーケティングの手法が確立されていったと言えます。
では次項より、EC企業・メディア企業・支援会社について詳しく解説していきます。
2. EC企業の種類と事業内容
EC企業は大きく分けて4種類があります。
- 物販・サービス系
- アプリ・ソフトウェア系
- クラウドサービス系
- 実店舗主体系
それぞれ詳しく見ていきます。
物販・サービス系
ECと聞いて一番最初に思う浮かぶのはこの物販・サービス系だと思います。物販で言うなら、Amazonや楽天に出店して、商品を販売している業者は無数にありますよね。
自社でWebサイトを構えて商品・サービスを販売している会社もかなり多いです。以下に具体例を挙げてみます。
アプリ・ソフトウェア系
最近は有料のアプリを購入してスマホにインストールしている人も多いんじゃないでしょうか。
スマホアプリはアプリ専用のショップ(Google Play、App Storeなど)で販売されているので、厳密にはECではないかもしれませんが、ほとんどWebマーケティングで集客するので、ECと考えてもらってOKです。
以下に具体例を挙げます。
- ソーシャルゲーム(パズドラなど)
- 婚活アプリ(Pairsなど)
- 写真加工アプリ(Adobe Lightroomなど)
クラウドサービス系
クラウドサービスとはオンラインで利用できるソフトウェアのことです。最近はPCにインストールして利用するソフトウェアも少なくなってきました。
例えば、Microsoft社製のWord、Excelなどのソフトウェアは使っている人も多いかと思いますが、普段ブラウザで利用することが多くなってませんか?
こういったクラウドサービスは、SaaSと呼ばれたりします。以下にその他の具体例を挙げます。
ソフトウェアなので、個人向けというよりは、ビジネス向けのサービスが多い印象です。
ちなみに、従来のインストール型のソフトウェアは売り切り商品であったのに対して、クラウドサービスは月額課金が多いです。なので、サブスク系のサービスなどと呼ばれたりもします。
実店舗主体系
こちらは実店舗がメインでありながら、オンラインでも商品・サービスの販売を行っている企業のことです。
これまで紹介してきた商品・サービスは比較的若い新興企業が運営していますが、実店舗主体系は、昔から商売しているような大手企業が多いです。例えば下記のような企業です。
3. メディア企業の種類と事業内容
メディアの種類はいろいろとありますが、Webマーケターを目指す人が知っておくべきものは下記の4つです。
- ブログ型メディア
- マッチング型メディア
- SNS
- 検索エンジン
以下、それぞれ解説していきます。
ブログ型メディア
ブログ型メディアとは、記事を書いて情報発信することで集客し、広告費で稼ぐメディアです。一般的には『ブログ』や『アフィリエイトサイト』などと呼ばれたりします。
ブログというと日記のようなものを想像されるかもしれませんが、それとは少し違います。
ここでいうブログ型メディアとは、人の役に立つ情報や、悩みを解決する情報を分かりやすく整理して記事にするものであり、SEO対策を施すことでGoogleで上位表示させることを目標としています。
例えば、「スマホ おすすめ」で検索すると、下記のようなタイトルのWebページが検索結果に並びます。(2021年5月)
- 1位:スマートフォン最新人気機種ランキング
- 2位:スマホおすすめランキング
- 3位:Androidスマホのおすすめ人気ランキング20選
1位の価格.comは違いますが、2位と3位はブログ型メディアです。2位のGIZMODOの記事を見てみましょう。
記事内では、スマホ選びのポイントやおすすめスマホランキングを紹介されています。ブログ記事は、こういうふうに文章主体で解説されているのが特徴です。
なお記事内で公式サイトへジャンプするためのリンクが貼ってありますが、所々アフィリエイトリンク(広告)になっています。
なので、読者がこのリンクから商品を購入するとGIZMODOに紹介手数料が支払われます。この広告費がブログ型メディアのメインの売上です。
マッチング型メディア
マッチング型メディアとは、何かと何かをマッチングさせるプラットフォームであり、掲載料やマッチング手数料、広告費、有料会員費などで稼いでいます。具体的には下記のようなメディアです。
例えばリクナビNEXTでは、人材を募集したい企業が求人を掲載することができます。また、転職希望者がその求人に応募することができます。
つまりリクナビNEXTは、企業と転職希望者をマッチングさせるプラットフォームの役割を果たしています。リクナビNEXTのメインの売上は企業が支払う求人掲載料です。
SNS
SNSとは人と人が繋がりを持てるプラットフォームです。具体的には下記のようなサービスです。
こちらは皆さん利用されているかと思うので、詳しい説明は省略しますが、これらの企業は基本的に広告費で稼いでいます。
Webマーケター(広告運用担当)になると、これらのプラットフォームに広告を配信する機会が必ずあるはずです。
検索エンジン
検索エンジンとはGoogleやYahoo! JAPANなど、webサイトを検索のために利用するメディアのことです。
Googleがメディアという認識が無いかもしれませんが、検索結果の画面には情報がまとまって出てきますし、広告も掲載されるので、メディアとしての側面もあります。
Webマーケターになると検索エンジンを活用したマーケティング施策をいろいろと考えることになります。Webマーケターにとって最も大事なWebメディアの一つです。
4. 支援会社の種類と事業内容
支援会社は大きく分けて下記の2種類です。
- 広告代理店
- SEOコンサル
広告代理店はSEOコンサルも受託しているケースが多いです。自らSEOコンサルと名乗る会社はSEOコンサルのみに特化している印象です。
以下、それぞれについて解説します。
広告代理店(Web系)
広告代理店(Web系)とは、事業会社からWeb広告運用を受託している会社です。
GoogleやFacebook、Twitter、Instagramなど、Webメディアを使った広告の運用なら基本的に何でも請け負います。
代表的な大手広告代理店を5社ピックアップしました。
広告代理店の売上は、広告運用の対価として受け取る手数料になりますが、だいたい広告運用額の15〜20%です。
なお、広告代理店は広告運用以外の業務を請け負うこともあります。例えば、下記のような業務です。
- SEOコンサル
- SNS・YouTube運用代行
- Web制作
- アフィリエイト広告代行
- モール(Amazon、楽天など)出品代行
つまり、Webマーケティング関連なら何でもですね。傾向としては、規模が大きい代理店ほど請け負う業務の種類が多くなります。イメージとしては、下記のような感じです。
- 中小の広告代理店・・・広告運用やSEOコンサルがメイン
- 大手の広告代理店・・・上記に加えて、YouTube・SNSの運用代行やWeb制作も対応
SEOコンサル
広告代理店はSEOコンサルも行うとお伝えしました。なので、SEOコンサルの大手はどこか?といえば、上記で紹介した企業(サイバーエージェントやオプトなど)になります。
しかし、SEOコンサルに特化して専門性を突き詰めている会社もあります。代表的な会社を2社ピックアップしました。
SEO対策といってもいろいろありますが、この2社はブログ型メディアの構築(コンテンツマーケティング)の支援に強みがあります。
5. 大手とベンチャーの違い
未経験から転職するのであれば、大手企業に行くのは難しく、ほとんどの場合はベンチャー(中小企業)になると思います。
ここでは、大手と比較したときのベンチャーのメリット・デメリットを解説します。
メリット
- 1人で担当する業務範囲が広い
- 成長スピードが早い
- 実力次第で出世も早い
- 社長と距離が近い
- 副業、独立の実力がつきやすい
デメリット
- 社内の教育体制が整っていない
- 扱う予算が小さい
- 福利厚生が充実していない
ベンチャーだと1人で担当する業務範囲が広いので、成長スピードが早く、副業や独立するためのスキルも身につきやすいです。
一方、社内の教育体制は大手ほど整っていないので、自分である程度キャッチアップしなければいけません。
ちなみに、ベンチャーの方が労働環境が悪いという人もいますが、それは会社次第だと思います。大手企業でもブラックなところはブラックです。笑
まとめ:Webマーケティング会社の種類を現役プロが解説
いかがでしたか? 今回の記事ではWebマーケティングの会社の種類について解説しました。あらためてWebマーケティング会社の種類をまとめると、下記の通りです。
EC企業
- 物販・サービス系
- アプリ・ソフトウェア系
- クラウドサービス系
- 実店舗主体系
メディア企業
- ブログ型メディア
- マッチング型メディア
- SNS
- 検索エンジン
支援会社
- 広告代理店
- SEOコンサル
これからWebマーケターに転職しようと考えている方はぜひ参考にしてください。
Webマーケターを目指す方向けに、未経験から転職する方法を解説した記事もあります。興味がある方はぜひ読んでください。
» Webマーケターになるには?経験者が5つの方法を難易度別に解説
今回は以上です。