- Webマーケターへの転職を考えているんだけど、どんな会社に行くべきなの?
- 未経験者にとってのいい会社って何?その見極め方は?
- 「こんな会社はやばい」とか、会社を選ぶ上での注意点があれば教えて欲しい
Webマーケターと一口に言っても、いろんな業務内容があり、会社の種類も多いです。
あなたの目的や考えにマッチした会社選びをしないと、仮にWebマーケターに転職できたとしても、「こんなことがやりたい訳ではなかったのに。。。」と後悔することになります。
というわけで今回は、現役Webマーケターである僕が、未経験からWebマーケターに転職する上での、会社の選び方について解説していきたいと思います。
また記事の後半では、実際の求人の例を紹介するので、これから転職活動を進める上での参考にしていただけるかと思います。
わかりやすく解説するので、ぜひ最後までご覧ください!
目次
僕の経歴
- 大学卒業後にメガバンク入行。20代後半で未経験からECベンチャーのWebマーケターになりました。
- 現在は事業部のヘッドとして、戦略企画から施策の実行まで担当しています。
1. まずはWebマーケティング会社の種類を知っておこう
会社の選び方の話をする前に、「そもそも転職先としてどんな会社があるのか」について、さくっと解説します。
Webマーケティングの会社(Webマーケターになるための転職先)は大きく分けて2種類、事業会社と支援会社です。そして事業会社には、EC企業とメディア企業があります。
支援会社はいろいろありますが、細かい分類を言い出すとキリがないので、ひとまず広告代理店だと思ってもらえればOKです。
3社について簡単に説明すると、下記の通りです。
- EC(E-Commerce)企業:Web上で商品やサービスを販売する企業のことです。ネット通販やオンラインストアなどと呼ばれたりします。
- メディア企業:いわゆるWebメディアで、自社商品は持たずに主に紹介手数料や広告費で稼いでいる企業です。
- 広告代理店:事業会社のWebマーケティングを支援する会社です。具体的には、Web広告運用やSEO対策などを受託しています。
Webマーケターの求人を出している会社は、ほぼ確実にこの3社のどれかです。
「まだこれらの会社のことがよく分かっていない」という方は、こちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひチェックしてみてください。
» 【転職希望者向け】Webマーケティング会社の種類を現役プロが解説
では会社の種類を整理したところで、この中のどの会社に行くべきなのか、次項にて解説していきます。
2. 企業の選び方 - 未経験から転職するならどの会社がおすすめ?
本題の会社の選び方について解説してきたいと思います。
一応ですが「おすすめの転職先は?」と聞かれると、「人によります」というのが答えになります。しかし、それだと身も蓋もないので、僕なりに下記3つの切り口で考えてみました。
- 未経験からの転職のしやすさ
- やりたいこと
- 年収とキャリア
以下、詳しく解説していきます。ぜひ参考にしてみてください。
(1) 転職のしやすさ
転職のしやすさでいえば、一番のおすすめは広告代理店です。未経験からの転職のしやすさは、↓のようなイメージです。
転職のしやすさ
広告代理店 >> EC企業 > メディア企業, SEOコンサル
広告代理店が一番転職しやすい理由は、企業数が多い上に、採用人数も圧倒的に多いからです。詳細な説明は省きますが、広告業界は市場規模が大きいのと、ビジネスモデル的に従業員数が多い方が有利なので、自然とそうなります。
一方で、EC企業やメディア企業は企業数も多くないですし、少数精鋭でやっているところが多いので採用人数も少ないです。
大前提として、未経験からWebマーケターになるのはすごく難しいです。しかし、一度Webマーケターになることができれば、業務経験を積むことができるので、その後の転職はずいぶんと楽になります。
なので、最初は修行期間だと思って「とにかく入りやすいところに入る」という考えは悪くないですし、実際そういう転職の仕方をしている人も多いです。
(2) やりたいこと
もしやりたいことが決まってるなら、そこを目指してください。ただ、未経験だと「自分が何に向いているか分からない」という方も多いんじゃないでしょうか。
その場合、Webマーケティング全般に取り組める可能性がある企業に行くのがおすすめです。なぜなら、実際に業務に取り組む中で、自分のやりたいことを見極められるからです。
「それって具体的にどんな企業なの?」と思った方、例えば以下のような企業です。
- SEOコンサルもやっている広告代理店
- 自社でブログメディアを運営している広告代理店
- EC企業
広告代理店のメインの業務は広告運用ですが、SEOコンサルや自社ブログの運営を行っているところもあります。規模が大きい広告代理店だと、SNSやYouTubeの運用代行などもやっていたりします。
またEC企業は基本的にWebマーケティング全般何でもやってます。自社の商品を売るために、広告も出すし、ブログも書くし、SNSも運用するし、YouTubeもやるし、といった具合です。
(3) 年収とキャリア
「少しでも高い年収がいい」「今後のキャリアにプラスに働く会社がいい」と思ってませんか?
結論、未経験からの転職であれば、広告代理店、EC企業、メディア企業、SEOコンサルのどこに行っても大差無いです。
未経験から転職する場合、年収はどの会社に行ってもだいたい一緒です。
今後の転職のしやすさやキャリアアップのしやすさも、どこの会社に行っても同じです。あなたの実力次第です。
副業や独立のしやすさに関していうと、これは人によって考え方が違うと思いますが、事業会社よりも支援会社(広告代理店)の方がやりやすいと思います。
ただ、事業会社の人でも副業している人は普通にいるので、一概には言えませんが。
3. 会社の規模:10〜30人くらいのベンチャーがおすすめ
次はどのくらいの規模の会社に転職すべきかについて解説します。まずはざっくりと会社の規模別に特徴をまとめました。
従業員10人以下:創業期
従業員がサークルのメンバーみたいな感じで和気あいあいとしています。しかし会社の業績は不安定です。
Webマーケターというポジションで採用されたとしても、Webマーケティングだけでなく、他の業務もやることになると思います。
研修制度などはもちろん無くて、とにかく自分でキャッチアップしていく必要があります。この規模だと、社長から直接指導してもらえるのがメリットです。
従業員10〜30人:ベンチャー期
人事制度などが整ってきて、会社っぽくなってきます。役職や部署みたいなものがきちんと整備され始めます。
会社の業績はまだ不安定ですが、月の売上をだいたい予想できるようになっています。EC企業なら、Webマーケターが正社員として1〜3人います。
広告代理店なら、5〜20人くらいはWebマーケターです。研修制度はおそらく無いですが、先輩が丁寧に教えてくれたりします。
従業員30〜50人:成長期
より役職や部署などが整い、しっかり会社になってきます。会社の業績もだいぶ安定してきます。
人事制度も洗練され、客観的に実績を評価されるようになります。EC企業なら、正社員のWebマーケターが3〜5人くらいです。
広告代理店なら、20〜35人くらいはWebマーケターです。広告代理店はこのくらいの規模になると、広告運用担当と営業担当が分かれていたりします。
従業員50〜100人 or それ以上:メガベンチャー
ここまで来ると普通の会社です。いろんな制度がしっかりしているし、福利厚生も充実し始めます。役職は、部長、課長、担当という具合に、数段階に分かれます。
EC企業なら、正社員のWebマーケターが5〜10人くらいいます。広告代理店なら、35〜70人くらいはWebマーケターです。
広告代理店の場合、営業1部、営業2部みたいな感じで、部署が複数に別れるはずです。研修制度も整い、未経験から入社すると、しっかりと教えてもらえるはずです。
この中で、どのくらいの規模の会社に転職すべきかといえば、、、僕のおすすめは「10〜30人」です。
理由は下記2点です。
- 入社しやすい
- 副業や独立できるスキルが身につく
入社しやすい
未経験からWebマーケターに転職するのはかなり難しいです。そして、会社の規模が大きくなればなるほど、入社の難易度が上がります。
なので、会社の規模がまだ小さいところは、未経験者にとって狙い目です。
しかし、10人以下の規模の会社はあまりおすすめできません。なぜなら、Webマーケティング以外の業務もやる可能性が高いからです。
というわけで、10〜30人くらいの会社がちょうどいいかなと思います。
ちなみに「従業員数がそんなに少ないと、会社が倒産しないか心配だ」という方もいますが、そこはあまり気にしなくていいかなと思います。
なぜなら、仮にその会社が倒産したとしても、次の職場に転職できるからです。Webマーケターとして1〜2年の経験を積めば、その後の転職はかなり楽になります。
副業や独立できるスキルが身につく
大手になればなるほど、副業や独立に必要なスキルを習得しにくくなります。理由は、大手では分業化が進んでいるからです。
例えば広告代理店の場合、規模が小さい会社では、営業から広告管理画面の操作まで、全て担当が1人で行うことが多いです。
一方大手だと、営業する人・広告戦略を練る人・広告管理画面を操作する人、が分かれているケースが多いです。
副業や独立をしようと思った場合、要求されるのは全てのスキルです。営業も大事ですし、広告管理画面の操作もできないとダメです。
副業や独立で稼ぐためにも、少なくとも1社目は規模の小さなベンチャーで、スキルを身につけることをおすすめします。
4. 会社の種類ごとに実際の求人を紹介
Webマーケターになるための転職先として、EC企業、メディア企業、広告代理店の3社があるとお伝えしましたが、具体的にどんな求人があるか気になっている方もいらっしゃると思います。
というわけで、リクナビNEXTやdodaで実際に掲載されている「未経験者歓迎」の求人を、会社のタイプごとに1つずつご紹介したいと思います。
EC企業
メディア企業
広告代理店
5. こういう会社はやめておけ
①過去に社員が頻繁に辞めている会社
過去に社員が頻繁に辞めている会社は危険です。ブラック企業の可能性が高いです。
Google・Facebook・Twitterなどで、社名や社長を検索して、そういう噂が無いか確認しておきましょう。
②成長していない会社
「売上が伸びていない」「従業員数が増えていない」という会社は、危険な香りがします。笑
大企業ならまだしも、規模が小さいベンチャーなら毎年10%くらいは成長していてほしいところです。
「差し支えない範囲で構わないのですが、御社の業績について簡単に教えていただけませんでしょうか。」と面接で確認してもいいと思います。
③社長が体育会系で怒鳴り声が聞こえる会社
体育会系の社長にありがちなのですが、社内で普通に怒鳴り声が聞こえてくるのは赤信号です。パワハラが横行する会社である可能性があります。
そこで働く従業員の方たちの表情や、廊下ですれ違ったときの雰囲気なども見て、社内の雰囲気を何となく想像することも大切です。
まとめ:失敗しないWebマーケティング会社の選び方
今回は、未経験からWebマーケターを目指す方のために、どんな会社を選ぶべきかについて解説しました。
大前提として、おすすめの転職先は人によって異なります。皆さんが歩んできたキャリアや価値観が違うので、全員に同じ会社をおすすめすることはできません。
しかし、「未経験からの転職のしやすさ」「やりたいこと」「年収とキャリア」の3つの切り口で、〇〇な会社に行くべき、というのは解説しているので、ぜひ参考にしていただければと思います。
また「会社の規模」の考え方についても解説しました。「これから副業や独立していきたい」「実力を身につけたい」という方は、10〜30人くらいの規模の会社を選ぶといいかと思います。
なお未経験からWebマーケターに転職する方法について解説した記事もあります。気になる方はぜひチェックしてください。
» Webマーケターになるには?経験者が5つの方法を難易度別に解説
以上です。